猛烈な台風となった15号は沖縄八重山諸島を襲い、台湾、中国大陸へと進みました。日々変わる進路予想では私たちのツアーの日程に九州近くに来るという進路予想になることもありました。
ところが、遅〜い進行速度のためか勢力はどんどん落ちてきて中国大陸から再び東シナ海に出て少しすると低気圧へと勢力ダウンしました。その低気圧もツアー出発の2日前に九州地方を通過。
強運の南九州「岩」ツアー!
またもやその運を発揮してくれたのでした。
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1日目 宇治群島、津倉瀬
2日目 湯瀬
3日目 千貫瀬
遠征1日目 宇治群島
前日まではまだ風が強くて外海に出るのは厳しい海況だったとか。
でもこの日は多少風はあったものの船を走らせるのには問題ないくらいの波になっています。
まずは宇治群島へ。
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今回は3日間を通して潮の流れが速かったです。大潮だからかな?でも7月のこのツアーも大潮周りだったのにその時はずっと潮流がゆるめでした。自然はわからないものです。
潮は速くてもメンバーの皆さん、果敢に飛び込みます!
まずはウベット。飛び込んですぐにツバメウオの群れがお出迎え。
潮の上にはメジナの群れが。
目の前には魚群の姿が見えますがなかなか潮が速くて前へは行けません。
でも途中からは潮に乗って進みます。快適、快適。
2本目は雀島のハナレ。1本目に行ってみたら潮が速すぎで断念しましたがもう一度行くと潜れそう。
水中はタカサゴの群れは足元を流れるように泳いで行きます。名物?コガネスズメダイの大群はやっぱりきれいです。頭上には大きなマダラトビエイが2匹(3匹だったって声も)がゆったりと泳いでゆきました。小さいけれどハンマーヘッドを見た人もいました。
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3本目、津倉瀬
今回は3本目に宇治群島と拠点の秋目の間の津倉瀬に潜ってきました。
ここはずっと以前にみんなで潜ったけどここ数回は視察のみ。
岩の際でもズドーンと落ち込む地形。水中もとってもダイナミックです。岩と岩の間の水路は実に幻想的な光景です。
ここの地形は見ものですよ!
さて、水中はまたもや潮が速くて前に進めない場所もありましたが引き返して回り道をします。垂直のドロップオフや巨岩の間を泳ぎます。
後半にはドヒャーっと魚(ニザダイ、ムレハタタテダイ)が湧いてきてくれました。いやいやラストの魚群は見事でした!
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遠征2日目 湯瀬
2日目はさらに海は落ち着いてきました。船は快調に湯瀬を目指して南下します。
1時間と少しすると湯瀬の雄姿が見えてきます。何度見てもやっぱり興奮してしまいます。
かっこいい!
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それにしても湯瀬に来て他のダイバーを見たことがありません。
(私たちの中では)湯瀬はトカラにもひけをとらないスーパースポット。
この日は土曜日、「もしかして」って思ったけどやっぱり貸切。
こんな素晴らしい岩を毎度貸切で潜れるなんて最高です!
湯瀬も潮流が速い。
どこから飛び込もう。
攻略できそうな場所を探した結果潮がほぼ正面にあたる場所に飛び込むことにしました。
横に流されるよりアップカレントを突破する方が集まりやすいとの判断です。
1,2のサン!
飛び込むと真下は突っ走るギンガメアジの大群!
巨大イソマグロ編隊と、やたら大きいツムブリたちも目に入ります。
おいおい、まだ集合してないんだから。。
やっぱり湯瀬はシビレます!
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湯瀬で2本潜ることにしたのでしばし休息。そうしたらちょっと沖にイルカ登場。船で誘うと遊びにやってきました。みんなやっぱり大喜び。
でもイルカが来ると魚は逃げるし。ちょっと複雑な気分。
2本目の浮上の時にはイルカの声も聞こえました。
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薩摩硫黄島
湯瀬に来たからにはもちろん薩摩硫黄島に寄ってゆきます。
赤い水の港もいつも通り。車を借りてもらって東温泉に行ってきました。
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海を見ながらみんなで浸かる緑色で透明の明礬のお湯は最高です!
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千貫瀬
ラストダイブは秋目から近い千貫瀬へ。
ここは近いと言っても潮流が速いことがおおい強敵ポイント。
今回も行ってみると激流状態。
アンカーをかけてしばし潮がゆるむのを待ちました。
そして多少緩んだところでエントリー。
飛び込んですぐにつかめるようなガイドロープを潜降ロープの途中から枝のように出してもらいました。これなら無理に泳いで流されたり、息が上がることもなく潜降できます。さすがに潮が速いと手が疲れますが(笑)
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ロープをエッチラオッチラ伝って行くと明るい千貫瀬が見えてきます。こんな青い千貫瀬は珍しいなぁなんて思いつつ。
カゴカキダイの大群やタカサゴの大群、モンガラカワハギの若魚も出たり入ったりしていました。
今回名物のイサキの超群れには会えませんでしたが、浅い瀬の上のキンギョハナダイはぐっちゃり、ほかにも色とりどりの魚たちでにぎやかな光景は実に気持ちの良い海でした。
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2007年の南九州ツアーも2回行くことができました。
毎年の恒例のようなツアーですが、こんな野生の海に毎年潜れることは本当に幸せなことだと思います。
週末に来ているにもかかわらず宇治群島でも湯瀬でも津倉瀬でも他のダイバーに会うことはほとんど(ぜんぜん)ありません。
確かに岸からは遠く離れた岩(島)ではありますが。
だからこそ毎日ダイバーを見ないことがない海とは違う空気感があるのでしょうね。
それだけに時として(しばしば)潜るのには易しくはないかもしれない海ですが、参加のメンバー皆さんは果敢に飛び込んで行きます。
必要ならば事前に練習や体慣らしやをして準備される方も多く短い日程ながら薩南の海をとても楽しまれる姿は頼もしい限りです。
そしていつでも静かでかざりっけのない秋目の集落と快適な定宿がんじん荘、そして他にダイバーを見ないような海に短時間で連れて行ってくれる「しおり丸」。おかげで素晴らしい野生の海を堪能できるのです。そしてダイビングへの万全のサポートに感謝です。
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